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事務所可の賃貸を東京で借りるときの条件|事務所として使える範囲、敷金の積み増し、保証会社の保証料、契約期間、短期解約の違約金まで

事務所可の賃貸を東京で借りるときの条件|事務所として使える範囲、敷金の積み増し、保証会社の保証料、契約期間、短期解約の違約金まで

自宅で仕事をしたい、小さな会社の事務所を構えたい。そうしたときに探すのが「事務所可」の賃貸です。ただ、事務所として使えると書かれていても、敷金の積み増し、賃料の消費税、登記や来客の制限など、住まいとして借りるときとは条件が変わることがあります。

この記事では、東京SOHO賃貸検索に2026年10月11日時点で掲載している東京の賃貸554件の物件情報から、事務所として使える範囲と条件、契約時に用意する金額の目安を、件数と割合でまとめました。記事の後半には、申し込みの前に不動産会社に確かめることを表にしています。

事務所可の賃貸とは:住まいの部屋を、仕事にも使える物件

ここで言う事務所可の賃貸は、マンションやアパートの部屋のうち、貸主が事務所としての利用を認める(相談に応じる)物件です。住まいと仕事場を兼ねる使い方はSOHOとも呼ばれます。オフィスビルの事務所専用の物件とは違い、建物は住まい向けなので、来客の多い使い方や看板には制限が付くことがあります。

554件のうち、物件ページに事務所として使えることを書いているのは457件(82.5%)でした。書き方は、入居の条件の欄に「事務所利用相談」とあるもの(368件)と、備考などに「SOHO可」「SOHO相談可」「事務所相談可」と添えてあるものが中心です。「事務所利用不可」と書いている7件は、この記事の集計から除いています。

事務所として使える範囲

パソコンで作業をするだけの在宅勤務なら、ふつうは住まいとしての使い方の範囲に収まります。事務所可の物件を選ぶ必要が出てくるのは、取引先の来客、従業員の出入り、会社の本店としての登記、看板、商品や在庫の保管など、部屋を仕事の拠点として使う場合です。住まいとして契約した部屋をこうした使い方にすると、契約と違う使い方として、貸主から改善や解約を求められることがあります。

事務所として使えるかどうかは、業種・人数・来客の有無を伝えたうえで、貸主が物件ごとに判断します。なかには「SOHO相談可(住居契約に限る)」のように、住まいとしての契約のままSOHOとして使うことだけを認める物件もあります。入居の条件の欄に「事務所利用相談」とある物件は、事務所利用相談可のSOHO賃貸から探せます。備考にだけ「SOHO可」と書いている物件もあるので、エリアや間取りのページでは備考も読んでください。

事務所として使える物件のうち、条件まで書いているのは38.3%

事務所として使えると書いている457件のうち、事務所として使うときの条件(敷金・消費税・使い方の制限・礼金)まで書いているのは175件(38.3%)でした。残りの282件(61.7%)は、この4つについて何も書いていません。「別途条件が異なります」「条件変更有」とだけ書いている物件もあり、事務所として使うと何が変わるのかは、問い合わせるまで分かりません。

事務所として使えると書いている457件のうち、条件を書いていないのが61.7%、敷金の条件が35.0%、消費税が7.4%、使い方の制限が5.7%、礼金が2.2%(重なりあり)

※1つの物件が複数の条件を書いていることがあるため、割合の合計は100%になりません。ペットを飼う場合の条件など、事務所として使うことと関係のない条件は数えていません。

書いてある条件で最も多いのは敷金(160件・35.0%)で、次いで消費税(34件・7.4%)、登記・来客・看板・業種の制限(26件・5.7%)、礼金(10件・2.2%)です。同じ建物の複数の部屋が同じ条件で募集されていることも多く、敷金の条件を書いている160件は85の建物の部屋です。条件を書いていない282件でも、事務所として使う場合に条件が付くことはあります。

使い方の制限:登記・来客・看板・業種

使い方の制限を書いている26件(16の建物)の中身は、次のとおりです。

制限の内容件数物件ページの書き方の例
会社の登記を認めない19件SOHO相談可(法人登記不可)
来客の多い使い方を認めない6件来店客のある業種不可
業種を限る5件少人数制で出入りの少ない業種希望
看板を認めない5件屋外看板不可

※1つの物件が複数の制限を書いていることがあるため、件数の合計は26件より多くなります。

「法人登記不可」「登記不可」は、法務局で手続きができないという意味ではなく、契約でその部屋を会社の本店所在地として登記することを認めないという意味です。会社の本店をその部屋に置くつもりなら、制限を書いていない物件でも、申し込みの前に登記してよいかを確かめておく必要があります。くわしくはSOHO物件で法人登記はできる?にまとめています。

事務所として使う場合の敷金:160件が条件あり、最多は1ヶ月の積み増し

事務所として使う場合の敷金の条件を書いている160件は、書き方で2つに分かれます。

書き方件数内訳
住まいとしての敷金に積み増しする128件1ヶ月の積み増し124件、2ヶ月2件、月数の記載なし2件
事務所として使うなら敷金は◯ヶ月、と総額で決める32件2ヶ月17件、3ヶ月10件、4ヶ月5件

最も多いのは「敷金1ヶ月の積み増し」(124件・54の建物)で、物件ページには「SOHO相談可:敷金1ヶ月積増」のように書かれています。総額で決める32件では「敷金2ヶ月」が17件と最も多く、「敷金3か月分、解約時償却1か月分」のように、退去時に一部が返ってこない条件を付けた物件もあります。

募集中の物件には、ペットを飼う場合の条件として「敷金1ヶ月積み増し」と書いているものも多くあります。同じ書き方でも、事務所として使う場合の条件とは別なので、どちらの条件なのかを物件ページで読み分けてください。

賃料の消費税:住まいの契約ならかからず、事務所の契約ならかかる

住まいとして借りる契約の賃料には、消費税がかかりません。事務所として借りる契約では、賃料に消費税(10%)がかかります。住まいと事務所を兼ねる契約では、事務所として使う部分にだけ消費税がかかることもあります。

事務所やSOHOとして使う場合の消費税を書いている物件は34件(29の建物)あり、書き方は「SOHO使用時は賃料に消費税が付きます」「事務所使用の場合は別途消費税」「SOHO等は土間部分に消費税課税」などさまざまです。一方で、前に挙げた「住居契約に限る」のように、住まいの契約のままSOHOとして使う物件では、ふつう消費税はかかりません。どちらの契約になり、消費税がかかるかどうかは、申し込みのときに確かめてください。

賃料19.1万円・管理費1.2万円の部屋で、賃料と管理費に消費税がかかると、毎月約2.0万円、年間で約24.4万円が加わります。払った消費税を、自分が納める消費税から差し引けるのは、消費税を納めている事業者が、実際に払った消費税で計算する方法(原則課税)をとっている場合です。全額を差し引くには、貸主が出す適格請求書(インボイス)が必要です。開業したばかりで消費税を納めていない場合は、払った消費税がそのまま負担になります。くわしくはSOHO賃貸の消費税はかかる?にまとめています。

保証会社の保証料:初回は50%が最も多い

保証会社の記載がある524件のうち、517件(98.7%)が保証会社の利用を必須としていました。保証会社の審査を通ることが、借りる前提になります。

初回の保証料の割合が分かる444件のうち、30%以下が16件、31〜49%が57件、50%が280件、51〜99%が26件、100%以上が65件

初回の保証料の割合が分かる444件では、50%が280件(63.1%)で最も多く、50%以下が353件(79.5%)を占めます。一方で、100%以上の物件も65件(14.6%)ありました。割合の基準が分かる392件のうち368件(93.9%)は、賃料に管理費を足した「総賃料」が基準です。賃料19.1万円・管理費1.2万円なら、総賃料20.3万円の50%で、初回の保証料は約10.2万円です。

2回目からの保証料は、更新のときに決まった額を払う型と、毎月払う型に分かれます。更新のときに払う型では1万円が最も多く、毎月払う型は賃料などの1%前後が中心です。また、「事務所使用の場合は初回保証料が100%になります」のように、事務所として使うと保証料が上がる物件もあります。審査の進め方は、SOHO賃貸の入居審査は厳しい?にまとめています。

契約期間と更新:定期借家は26.6%

契約期間が書かれている432件のうち、普通借家が317件(73.4%)、定期借家が115件(26.6%)でした。普通借家は、期間が終わっても、貸主に正当な理由がない限り更新して使い続けられます。定期借家は、期間が終わると更新されずに契約が終わり、続けて借りるには貸主との再契約が必要です。

期間は、普通借家の317件のうち311件が2年でした。定期借家の115件では2年が86件と最も多く、3年が15件、5年が9件です。事務所として使うと、名刺やウェブサイト、取引先への届け、会社なら登記の住所も、その部屋の住所になります。同じ住所で2年より長く仕事を続けたい場合、定期借家なら、再契約ができるかと再契約の費用を申し込みの前に確かめておくと、期間が終わったときに移るかどうかを前もって判断できます。

賃貸借の更新料の額を書いている113件は、すべて賃料の1ヶ月分でした。

早く解約するときの違約金:1年未満で賃料1ヶ月分が中心

554件のうち195件(35.2%)が、早く解約したときの違約金を書いていました。期間と額が読み取れる91件のうち、「1年未満の解約で賃料1ヶ月分」が76件(83.5%)です。2年未満・3年未満を期間とする物件や、2ヶ月分とする物件もわずかにあります。

開業したばかりで1年以内に広い事務所へ移る可能性があるなら、賃料1ヶ月分の違約金を移転の費用に含めて考えておく必要があります。

退去時の費用:事務所として使うなら、原状回復の取り決めを確かめる

住まいでも事務所でも、退去時に借主が直すのは、ふつうに使って生じた傷みや年数による古さを除いた部分が基本です(民法621条)。ただし事務所として使う契約では、特約で借主の負担の範囲を広げることがあります。募集中の物件で、事務所として使う場合の原状回復について書いているのは2つの建物(6件)だけで、「原状回復費用借主負担」「借主費用負担による原状回復義務あり」と書かれていても、ふつうの傷みまで含むかどうかは物件ページからは分かりません。事務所として契約するときは、原状回復の特約の中身を契約書で確かめてください。

退去時の室内の清掃費(ルームクリーニング代)は、金額が分かる物件の中央値が約7.2万円でした。金額は部屋の広さで変わり、広い部屋ほど高くなります。

契約時に用意する金額の例:約115万円

ここまでの数字を、賃料19.1万円・管理費1.2万円の物件に当てはめると、契約時に用意する金額は次のようになります。賃料は554件の中央値19.12万円を19.1万円とし、管理費は金額が書かれている468件の中央値です。敷金は、事務所の敷金の条件で最も多い「1ヶ月の積み増し」を使い、住まいとしての敷金1ヶ月と合わせて2ヶ月とします。礼金は1ヶ月とします(礼金がある物件の97.6%は1ヶ月)。

費用前提金額
敷金1ヶ月+事務所としての積み増し1ヶ月38.2万円
礼金1ヶ月19.1万円
保証会社の初回保証料総賃料20.3万円の50%10.2万円
仲介手数料賃料の1.1ヶ月分21.0万円
前家賃1ヶ月分(管理費込み)20.3万円
鍵交換代などの諸費用中央値4.4万円
火災保険2年・中央値2.0万円
合計115.2万円

合計は賃料の約6ヶ月分です。鍵交換代などの諸費用は、記載がある368件の合計額の中央値で、内訳は鍵交換代(295件)と24時間の駆け付けサポートの会費が中心です。仲介手数料は、記載がある79件のうち42件が賃料の1.1ヶ月分(税込)、28件が不要でした。

敷金を積み増さない物件なら、合計は96.1万円です。事務所として契約して消費税がかかる場合は、礼金と前家賃に10%(約3.9万円)が加わります。初期費用の抑え方は、SOHO賃貸の初期費用はいくら?にまとめています。

申し込みの前に確かめること

事務所可の賃貸に申し込む前に、不動産会社に確かめたい項目と聞き方の例です。条件を書いていない物件では、ここで聞いて初めて分かることが多くあります。

確かめること聞き方の例
使い方を伝えて、事務所として使えるか「デザインの仕事で、来客は月に数回、従業員はいません。事務所として使えますか」
契約の種類と消費税「住まいとしての契約ですか、事務所としての契約ですか。賃料に消費税はかかりますか」
敷金・礼金「事務所として使う場合、敷金・礼金は変わりますか」
登記・看板・来客「会社の本店として登記できますか。表札や郵便受けに社名を出せますか。取引先が訪ねてきても大丈夫ですか」
保証料「事務所として使う場合、保証会社や保証料は変わりますか」
契約期間「定期借家ですか。再契約はできますか」
早く解約するときの違約金「1年未満で解約すると違約金はいくらですか」
退去時の原状回復「事務所として使う場合、原状回復の特約は付きますか」

使い方は申し込みの段階で伝え、事務所として使えることと条件を、契約書の特約に書いてもらうと確実です。

まとめ:事務所可の賃貸を東京で借りるときの条件

東京SOHO賃貸検索に2026年10月11日時点で掲載している554件から分かった要点です。

  • 事務所として使えると書いているのは457件(82.5%)
  • そのうち事務所として使うときの条件まで書いているのは38.3%
  • 事務所として使う場合の敷金の条件で最も多いのは1ヶ月の積み増し(124件)
  • 事務所としての契約なら、賃料に消費税がかかる
  • 住まいの契約のままSOHOとして使う物件なら、ふつう消費税はかからない
  • 登記・来客・看板・業種の制限を書いているのは26件(5.7%)
  • 初回の保証料は50%が最も多い(63.1%)
  • 定期借家は26.6%で、期間は2年が最も多い
  • 早く解約するときの違約金は、1年未満で賃料1ヶ月分が中心
  • 賃料19.1万円の例で、契約時に用意する額は約115万円

入居の条件の欄に「事務所利用相談」とある物件は、事務所利用相談可のSOHO賃貸にまとまっています。気になる物件で事務所として使えるかどうかや、敷金・消費税の条件は、物件ページのお問い合わせから確かめられます。

#事務所可#SOHO#敷金#消費税#初期費用

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